応用情報技術者試験のすべて｜傾向と対策からおすすめの勉強法までを徹底解説

IT業界でキャリアアップを目指す人にとって、応用情報技術者の資格取得は重要なステップです。応用情報技術者の試験内容は難しく、資格取得のための勉強に躊躇してしまう人は多いです。本記事では応用情報技術者になる道のり、試験構造や勉強方法を網羅的に解説し、資格取得に向けた不安を払拭します。

記事を読めば、業界で求められる人材が理解でき、ITスキルを高めることが可能です。実用的な知識が身につき、応用情報技術者試験へ挑戦するきっかけになります。

応用情報技術者試験とは

応用情報技術者試験は日本の国家資格のひとつで、情報処理技術者試験のうち中級レベルに位置づけられます。試験は情報処理推進機構(IPA)が主催し、年に2回、春と秋に実施されます。

特定の実務経験は不要で、IT業界でキャリアを目指す人なら誰でも受験可能です。応用情報技術者試験は、応用情報技術者に求められる高度な知識や技術力が問われる試験です。ここでは、応用情報技術者の役割と試験を受けるべき人の特徴について解説します。

応用情報技術者の役割

応用情報技術者は、ITプロジェクトの成功に不可欠な存在です。ITの世界において、セキュリティや法規制の問題は切っても切り離せません。応用情報技術者はあらゆる問題に対処し、企業のIT戦略立案やビジネスモデルをIT化します。

その他、応用情報技術者の主な役割は以下のとおりです。

応用情報技術者は、テクノロジーとビジネスの双方で重要な役割と責任がある職業です。

応用情報技術者試験を受けるべき人

応用情報技術者試験は、IT業界でキャリアアップを目指す人にぴったりの資格です。IT業界でキャリアアップを目指す人以外にも、以下の特徴を持つ人は、応用情報技術者を受けるべき人に当てはまります。

応用情報技術者はIT技術だけでなく、法務や経営、経済などの知識も求める人にも役立ちます。

応用情報技術者試験の構造

応用情報技術者試験は、午前と午後の二部構成で実施されます。試験の構造を理解するために、次の5つのポイントを押さえておきましょう。

試験の出題範囲

応用情報技術者試験は、情報技術の基礎知識から応用スキルまで幅広い範囲をカバーしています。試験ではマネジメントスキルや知識も評価の対象となります。主な出題範囲は次のとおりです。

応用情報技術者として活躍するには、理論や知識を実務に活かすことが重要です。実務で直面する問題への対応力が問われます。

午前試験の概要

午前試験は必修問題と選択問題があり、午前Iと午前IIに分けられます。午前Iは情報技術の基礎知識が問われる必修科目、午前IIは応用知識が問われる選択科目です。

午前Iでは全員が同じ問題に挑み、午前IIでは受験者自身が選んだ分野の問題に答えることになります。合格するためには、それぞれの科目ごとに設定された正答率をクリアしなくてはなりません。午前の試験は、幅広い情報技術の理解度を測るためのものであり、多くの受験者にとって第一関門となります。

午後試験の概要

午後試験は応用問題が中心で、実践スキルや深い知識が要求されます。設計や開発、管理など幅広い分野から出題され、受験者の実務経験と応用力をテストします。試験時間は午前より長く、読解力を要する長文問題や演習問題が多いです。

午後の試験では、情報の知識に対してより深く答える必要があります。幅広い知識と特定分野の専門性を持ち合わせていないと回答できません。午後試験に合格するためには実務経験の知識が必要となり、受験者の実践力と応用力の高さが確認できます。

試験の形式と問題の種類

応用情報技術者試験の回答形式は、マークシート形式と記述式の両方が採用されています。午前試験はマークシート形式で、基本知識を問う問題が80問出題されます。複数の選択肢から正解を選ぶため、幅広い基礎知識が必要です。

午後試験は記述形式で、事例研究やプログラミングの応用問題が中心です。論述や記述式問題で自分の言葉で答えることが求められます。試験形式の違いを理解し、それぞれに適した対策を行うことが、試験合格への近道です。

試験時間と合格基準

試験時間は午前と午後、各150分の時間が割り当てられます。合格するには、両方の試験で60％以上の得点が必要です。午前試験ではマークシートの正答率が評価基準となり、午後試験では記述式問題の解答内容が重視されます。ルールをしっかりと理解し、適切に試験対策してください。

応用情報技術者試験の勉強方法

応用情報技術者試験の勉強方法には、さまざまな方法があります。試験内容を網羅し、効果的に学習することが重要です。午前試験では基礎知識をしっかりとマスターし、午後試験では応用問題や論述問題に対応できるよう練習を積むことが大切です。

ここでは、応用情報技術者試験の勉強方法として、次の3つの方法を紹介します。

計画的な勉強スケジュールを立て、定期的に復習と自己採点し試験合格を目指しましょう。

独学で勉強する

独学で重要なのは、自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて最適な方法を選ぶことです。教材選びと効率的な計画が成功の近道です。毎日決まった時間に勉強する習慣が知識を定着させます。苦手な分野に集中して取り組み、全体の理解を深めましょう。

専門学校や通信講座を利用する

専門学校や通信講座では、試験に必要な知識や実践スキルが体系的に学べます。試験の傾向や最新情報が分かり、学習計画や進捗管理のサポートが充実しているのが特徴です。

通信講座は時間や場所に縛られないため、自宅学習が難しい人に向いています。講師やメンターのフィードバックはモチベーション維持に繋がります。他の受講生と情報交換することで学習の理解を深めることが可能です。

過去問題を活用する

過去問題を解くことで、出題傾向や試験形式に慣れて自信がつきます。間違えた問題は、解説を読んで理解を深めることが重要です。正解した問題も、正解した理由を分析して知識を再確認しましょう。試験は午前と午後で問題の種類が異なるため、適した対策をすることが大切です。

過去問題を解く際は、苦手分野を明確にして重点的に勉強し、同じ間違いに気をつけましょう。

応用情報技術者試験の難易度

応用情報技術者試験の合格率は約25〜35%と比較的低く、基本情報技術者試験よりも難易度が高いです。試験の難易度に関して、次の3つを理解しましょう。

合格率と難易度の関係

合格率は、試験の難易度を示す指標です。低い合格率は高い難易度を意味し、多くの受験者が試験に苦戦していることを示します。高い合格率は相対的に低い難易度を意味し、受験者が試験内容を理解していることを示します。

合格率は試験の内容や形式の変更によって変動するため、注意が必要です。合格率と難易度の関係性を把握することは、受験戦略を練る際に非常に役立ちます。

他のIT関連試験との比較

応用情報技術者試験は中級レベルで、ITの幅広い知識をカバーする試験です。他のIT関連の試験と比較すると以下のようになります。

» 基本情報技術者試験を徹底解説

各試験は独自の特徴と難易度があります。個人のキャリアパスや目指す専門性に応じて、適切な試験を選択してください。

難易度を下げるポイント

応用情報技術者の試験難易度を下げるためには、以下のポイントを意識してください。

上記のポイントを押さえ、万全な状態で試験に臨みましょう。

まとめ

応用情報技術者試験は、高度なITスキルと応用力を問う国家資格です。試験内容は広範囲のIT知識をカバーしており、午前と午後の試験に分けられます。勉強方法には独学、専門学校や通信講座、過去問題の解析など多くのアプローチがあります。

合格率は25〜35%と低く、他のIT資格試験と比較しても難易度は高めです。しかし、適切な勉強法を選べば、合格することも可能です。情報技術者としてのキャリアを高めるために、応用情報技術者の試験合格を目指して準備してください。

マコ

金融機関に12年勤務。ITパスポート資格の他にAFPや簿記なども保有。